10月11日、5名の生徒さんで新しい講座がスタートしました。
この日を迎えるまで、正直なところ何度も迷いました。
資料を作っては削り、削ってはまた足す。
まるで自分との押し問答でした。
盛り込みたいことがありすぎて、1回目の講座では到底話しきれない量でした。
でも、読み返すたびに
「これは私が安心したいだけじゃないか」と自問自答。
受講者にとって必要なのは、私の知識の全部ではなく、
今ここから歩き出すきっかけのはずです。
そこから覚悟を決めて、資料を3分の1まで削りました。
伝えたい内容をそぎ落としていく作業は、思った以上に苦しくて、自分の自信も一緒に削ってしまうような感覚がありました。
けれど、そのおかげで講座の流れが大きく変わりました。
私が話す時間が減り、受講者同士の意見交換が自然に生まれたんです。
もちろん、この形にたどり着くまでには、何度も落ち込んだ日もあります。
「やっぱりもっと知識を詰め込んだ方がいいのでは」
「こんなやり方で本当に成果が出るのだろうか」
夜遅くまでパソコンの前で、
何度もスライドをにらんでいました。
頭の中に浮かぶのは、自分が失敗したら受講者を巻き込んでしまうかもしれないという不安です。
それでも最終的に立ち返ったのは、私自身の決心でした。

講座の主役は受講者。
私が正解を渡すのではなく、参加者が自分の中の力に気づき、未来を描けるようになること。
その想いに、ようやく腹の底から覚悟が決まりました。
資格よりも大事なのは、その人だからこそ語れる経験。
受講者の言葉が、自分の未来を動かす力になると信じています。
この3か月、受講者がどんな景色を見ていくのか。
それを誰よりも楽しみにしているのは、たぶん私自身です。
伝える仕事は、自分の決心を何度も確かめながら歩いていく道。
この講座も、その一歩を踏み出したばかりです。
ここから、また一緒に育てていきます。
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